ストラスブールまで 初登校日
[ストラスブール通信シーズン2]

ストラスブールまで 2

2013/02/26
ストラスブール駅地下のトラム駅からA線に乗ろうとして、キオスクで買った24時間券を印字機に入れた。
日時の刻印を確かめようとしたら、切符のどこにも見当たらない。
突っ込み方が足りなかったと思い、再度印字機につっこむ。
今度は入るところまで押し込んでみる。
すると急に切符に手ごたえがなくなり、印字機の奥に吸い込まれてしまった。
ありゃ?
 
どうしたらいい? 近くにいた列車待ちの人に訊ねてみる。
・・・ 「さあ、普通は手でひっぱると戻ってくるんですがね。」と。
 
きっちりトラブル発生だな。 まあいい。
トラブル対処も実技研修のうち。
 
トラムは全て無人駅である。
切符を買ったキオスクのおネエさんにどうしたらいいか訊ねてみる。
「地表駅のC線がここから折り返し運転になる。
折り返すとき、運転手が外に出てくるので、そのとき訊ねたら?」と。
 
結局15分ほど待って、トラムの運転手に問題報告。
「機械だからそういうこともあるだろう。
そのまま乗って、検札員が来たらそう話してみれば?」
--- いや、一回券ならそれでもいいが、24時間券なもんで・・・
「それはお気の毒さま。なんせ機械だからね。」
 
ここにして、4ユーロの投資回収努力を放棄し、いさぎよく敗北宣言をする。
「私にとっては痛いレッスンになりましたよ。」
 
まあ、いいや。やれることはやった。
緊急事態対処フランス語実地訓練料金として計上しておこう。
 
---
ちょいと手間取ってしまったが、予約していた自炊式ホテル(スチューディオ)チェックイン。
 
部屋はインターネットの紹介写真で見たとおり。
比較的新しい建物なのであくまで清潔。
老化によるシワ・しみ・たるみはない。
以前宿泊した格安、いかにも学生向き安宿風も、それなりにその気になってよかったのだが。
しかし、もう自他ともに老醜はみたくないものだ。
 
荷物を置いて第一回目の給餌の手配。
本来ならスーパーに行って食材を買いに行くのだが、本日は日曜日。
フロントで訊ねると、やはりスーパーは閉まっている。
しかたがない。
町(旧市街)に行って、タルトフランベ(アルザス風ピザ)とビールにでもするか・・・
 
トラムの駅があるアベニューに出て町の方向に行きかけたが、先ず学校までの時間を計っておこう。
町とは逆側に歩き出す。
 
アベニューの左手は郊外型住宅地、右手は郊外型商業地帯で大型自動車販売店がびっしりならんでいる。
 
先ずCITOROENの販売店舗と修理工場がある。
ややあってYAMAHAとTOYOTA、HONDAの販売店にはさまれて明日から通う学校。
やはり事前にネットの地図で確認したとおり、学校までトラム一駅の歩きでまあ10分。
 
ついでにもう少し先、つぎのトラム駅まで歩いてみる。
なんとHONDAの向こうにはSUZUKIがあり、最後にPEUGEOTのショウウィンドウが並んでいた。
トラムの二駅目に家電量販店DARTYがある。
 
2009年にヨメと滞在したとき、トラムでここまで来、店でいちばん安いカメラを緊急に買った。
実はそのカメラを今回は予備に持参してきている。
軽いのと、電池の充電器の差込口形状がご当地仕様なので便利か、と思ったのだ。
 
ここから直ぐの次のトラム駅にはAUCHAN(大型郊外スーパー)があるはず。
ついでにそこまで行ってみる。
 
AUCHANはやはり閉まっていたが、両翼にあるレストランは開いていた。
実は密かにそこで夕食にしようと思ってたのだ。
 
カフェテリアのFLUNCHで。
 
カフェテリアといっても、仕組みはそう簡単ではない。
暖かい料理は先に注文し、清算してからチケットをよそってくれるオジサンに渡す。
その主菜のお皿に自分で副菜類を装ってくる。
と、レジのおネエさんに説明してもらう。
食後のコーヒーも注文していて、後でコーヒーメーカーのところに行ったのだが、ボタンを押しても出てこない。
 
また店員サンに尋ねる。「ジュトンを入れて・・」
あ、あれジュトン(コイン)だったのか! お釣りと間違えてサイフにいれてしまっていた。
 
カフェテリアではどうしても豪華に盛り付けてしまう。
サラダにワインにデザートにコーヒー。
ま、いいや。明日からは自炊生活。
ヨーロッパの均質なオレンジ色の街路照明の大通りを、また歩いてホテルまで。
 
明日からこの界隈で過ごすのだ。
すべて徒歩圏内。
 
しばらくは観光地風に装った旧市街には行くことはない。
カテドラルさえ見ないで、ヨーロッパの普通の町筋で、ただ暮らすだけ。
 
ストラスブールまで blog upload: 2013/2/26(火) 午前 10:57初登校日