初登校日 曇天の重さ
[ストラスブール通信シーズン2]

また学生してます(^^;

2013/02/27
2・26(火)
二日目、相変わらずの曇天だが昨日よりは暖かい。

クラスの担当教師は日替わりで2人、本日の担当は偶然5年前にも私のクラスの担当だった女性。
双方とも何となく顔を覚えていた。
「もう5年前なんですよねぇ」・・・
5年前でも当方は若者の中でオジンやってたのだが、今では老化に年季も入り、かなりボケてきたのも実感する。

相変わらず授業中に余計な茶々入れを挟んでしまうのだが、かなり空回りする感じがある。

折角喋りかけたのに単語を忘れたりして往生することしかり。
 
「雄弁は銀、沈黙は金」と言おうとしてフランス語の「銀」を忘れてしまった。
 
というより、変に中途半端にドイツ語をやってしまったので、チュービンゲン大学生のフェリックス君の顔を見て思わず”Silber"と出てしまい、もうフランス語にならなかった。
前に出て黒板に全文を書きもしたが、遂にフランス語”argent"は出てこずじまい。
 
それに、自分では当意即妙也と悦にいるのだが、案外ウケないこともある。
「ルネ・デカルトも『我喋る、故に我在り』と言ってますね!」と茶々を入れても案外反応がない。
「そうそう!」と言ってくれるのは教師だけ。

これはもしかして?
今の若者はこういう類のヤツはまったく受け付けないのかも知れない。
うむ、これから少々大人しくした方がいいのかも。(笑)

本日は学内カフェテリアのメイン料理は遠慮して、お昼過ぎて席がすいてからサンドイッチとコーヒーにした。

フランス語でも「サンドイッチ」だが、もちろん日本でのサンドイッチではない。
バゲットにハム・トマトを挟んだもの。
これは抜群にうまかった。
そんなに安くもないのだが。
午後も学校に居残って、ネット処理と宿題処理に没頭。

一人で自習室を占拠して「勉強」していると、ちらりと学生であることのユーフォリー(酩酊感)が意識をくすぐる。
 
ここは以前は図書室だったはずだ。
5年前の初日、向こうの机でこの図書室で同じく宿題をしてた「クラスメート」がこちらに合図をよこし、あ、本当に学生なんだ、となんとなくうれしくなってしまったのを思い出す。 
 
午後直ぐには2,3名が居たのだが、いつの間にか私一人になってしまった。
なかなか静かでいい。

私は仕事や勉強は苦手で、あまり根気が続かないのだが、雰囲気に乗ってしまう性格なんだろう。
もう夜という時間になってから切り上げ、外の渡り廊下にある自販機で40サンチーム(セント)のカフェオレを飲む。

この自販機は5サンチームまで受け付けるので細かい小銭の処理に便利。
さすがに1ユーロ以下の小銭はいちいち額面を見ないと何サンチームのヤツかわからない。
だからスーパーではユーロ単位でしか現金を渡せない。
 
外に出ると霧雨状態。
向かいの住宅街を大回りして帰ろうと思っていたが、宿舎に直帰するしかない。
ということで、本日は宿舎と学校だけで一日を過ごした。
 
海外に旅行で来て、何も見に行かず、何年もここで暮らしているような顔をして日常的な、単純な時間を過ごす。
こういう時間のことを本当の贅沢というのである。
 
初登校日 blog upload: 2013/2/27(水) 午前 6:45曇天の重さ