[ストラスブール通信シーズン2] |
ストラスブール逍遥 |
2013/03/08
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3・5(火) - 3・7 (木)
先週お世話になったダウンジャケットは、小さく圧縮してスーツケースにしまったまま。
気温11度というと別に暖かくもないようだが、しかし暖かい。
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「講師控え室」は遠慮することにしてカフェテリアの外席でサンドイッチを食ってると、2階から「Hemi!」と私の名前が降って来る。
顔を上げると、クラスメートのRが手まねで昼からどうするか訊いている。
いや、映画は眠たいので図書館に行く、と手まねで応える。
女性から名を(姓ではなく)、しかも敬称略で呼ばれるなんて、この歳になって(^^;
図書館から出て帰ろうとしたら、また出口でRに会った。
実は、私は午後のラボラトリーの曜日が変更になったのを知らなかったのだ。
Rは親切にもカフェテリアで居残っている私を2階から見つけ、ラボの時間だよ!と注意を喚起してくれていたのだった。 へへへ。
暖かいのでトラムに乗らず、そのまま町まで歩くことにした。
先週も歩いて帰るRに道で出合ったことがあったな。
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↑ メノウ競技場近くにあるマクドナルド。
しっかりアルザス風になっている。
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「妙齢の女性と学校から連れ立って帰る」という特権的な時間である。 むはは。
カテドラルを過ぎて中心街にさしかかると、またクラスメートのインドネシア少女Nがヘッドフォンをかけて歩いているのにでくわす。
急に彼女の前に立ちふさがって脅かしてやる。
「あ、二人で何してるの?」
「何してるって、学校から歩いて帰ってきたところしゃないか。」
「うそぉ、歩いてなんて」
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「いつも歩いてるよ。中国じゃなくて、日本は貧しいからトラムの切符買えないんだよ。」
「・・・??」
「はは、ん、じゃ Bonne promenade !」
町を歩いていると偶然クラスメートに出会うくらいの大きさの町なのだ。
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この陽気は木曜の今日もまだ続いている。 |
いったん宿舎に帰り、夕方また散歩に行くというパターンが日課になってしまった。
荷物を置きに宿舎に帰るのだが、実は少し昼寝をするのである。
どうしても時差ボケが直らない。
昼食を食ってしまうと、日本ではそろそろ深夜の時間帯になり、身体が眠ろうとするのだ。
昼寝してしまうのでボケを温存してしまうことにもなるのだが。
ま、別にそれでもいい。
お仕事としては、夜になってから少しだけ予習すればいいだけだから。
宿舎にピアノはないので、ぶらぶら散歩するしかない。
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水曜になってやっとストラスブール大聖堂の下に行った。
ストラスブールに来て10日目にしてやっと中心街に到達した感じ。
この間、ドイツには2度も行ってるのだが。
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大聖堂への曲がり角には30年来古本屋の屋台が出ている。
圧倒的に文学関係が多い。
大学町である。
大聖堂の中には宇宙時計もあるのだが、やはり向かい側のみやげ物屋や人出がうるさいので横をすり抜けて退散。
やはり運河沿いが散歩にはいい。
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先週は見なかったが、急にバイクが走り出した。
やはり気温が0度を下回るとバイクは走れない。
危ないし、寒いし。
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今日、学校の帰りがけに道路におもしろいバイクが駐輪してあった。
しげしげと眺めていると、後ろから持ち主がやってきて、「韓国製KIMKO、エンジンはホンダ。」とか聞きもしないうちに説明してくれる。
私の様子を見ればバイク乗りだとわかるのだ。
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車体が低く載りやすい、燃費は100キロ/2Lだという。
なんと、経済的な!
と感心するとニコニコしている。
なかなか気さくで、どこかさりげなくイキなオジさんだった。
後ろはウチの学校の看板、その向こうがトヨタ系の販売店、格安の郊外ibisの看板も見えている。
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今度の宿舎はプチトフランスの近くなので、あまり今まで行かなかった水門付近が散歩開始地点になる。
30年ぶりにオーバン水門の上に登ってみる。
上にちょっとした案内板があって、Ponts couverts (覆われ橋)が複数で、見えている小さい3、4の橋を指しているのを発見。
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今登っているのが「覆われ橋」だと長い間思ってた。
これは橋でもあるが、2階建ての建物でもある。
← オーバン水門の入り口。
地下通路のようだが、これは水門の上の通路。
つまり橋である。
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プチトフランスの水路横の通路。
右は公園で、みんなゆっくりあるいている。
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この辺りの古いBoiserie (壁の木枠)がアルザス様式として観光の目ダマになっている。
一階がレストランかみやげ物屋。
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ストラスブール市庁舎の裏門。
町の中をどう歩いても、最後には水路にでてしまう。
ストラスブール旧市外は水路に2重、3重に囲まれている。
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中心街を通り抜けると、大学地区になり、大学前のカフェ・ブラントでハイネケンを飲む、というのが散歩のパターンである。
ハイネケンの工場が近くの郊外にあって、5年前に見学にいった。
グリーンの瓶がハイネケンのカラー。
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本日も散歩を終了して、カフェ・ブラントに入ると、なんとクラスメートのフェリックスが居た。
インターネット通話中だった。
前にまわりこんで姿を見せ、写真を撮った。
実は、中心街でもクラスメートのエリザに会って、合図をかわしたところだった。
なんと小さい町なのか!
大学前のカフェに入ると仲間がいる、という状況は全く30年前のここの学生時代を思わせる。
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今朝のクラスの休憩時間。フェリックスとエリザ。
向こうはリュクセンブルグ在住で公務員試験準備中のステファニー。
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カフェから出ると、道路沿いの学食ガリアでの給餌が始まっていた。
30年前には主にここでエサを食っていた。
しかし、今回大学街を歩いていてもっと近代的な学食が学部近くに出来ているのを発見。
ガリアは何となく活気がないように見えた。
その昔の学生時代。
そして今もなんだか学生時代。
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なんと人生はすっきりと簡単に流れていくことか。
ふとした建物に掲示してあった「下宿(スティューディオ)あります」の掲示にしげしげと見入ってしまったのであった。
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