満員イワシ缶寿司詰めのトラムはやがて中心地・繁華街へ。
車窓からチラ見えるこの大都市の光景は、正直に言って類型的で特徴がなく、時折見える寺院のミナレットがなければイスラム風でさえない。
ノスタルジーさえ感じさせるバンコクの下町でもなく、カラフルな熱帯イスラムのクアラルンプールでもなく、どちらかというと大阪下町と同じ印象なのだ。
人びとがただ動き回っている、賑やかで落ち着きがない安っぽい町筋。 安っぽい商店と実用本位の道路だけで緑の気配のまったくない町筋。
緑地も多少目に入ってくると旧市街・中心地である。あからさまに観光客対策上の整備と思える。
思い出したが、車内で「すんません!」といいながら人を掻き分けて身を中によじ入れる時、フランス語「Pardon!」(パァードン}といっているように聞こえる。
そんな基本的な言葉が外国語なワケないだろうと思うのだが、タイミングや語調がパァードンそのまま。
それにこのPardonは当然神サマの許しに関わる言葉である。
宗旨がすこし違う、ここで使用されることはなかろう。
この真偽不明。
なんせ全く何の観光知識もなく、ちょっとした出来心でやって来たんだから。パァードン。
そしてスルタン・アファマド駅。
いきなりスルタン・アファマドモスク別名ブルー・モスク。
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