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[台北で]

台北で(3)

2015/11/13(金)13:22


世界一の・・・高さの商業ビル(340メートル)だったか何だったか。
確実に言えるのは300メートルを数秒で昇るエレベーターの速度が「世界一」というギネスの証明書が展示してあった。

5階までは高級商業施設が入居。
一階の展望台へのエレベーター乗り場は大混雑。
電光表示版にエレベーター入場可能チケットナンバーが表示され、とても並んで乗るような気にはならない。
よく見れば一階のエントランスは団体入場専用で「個人は5階から」とある。


5階の乗り場はそんなに混雑していない。
圧倒的な団体さん用の観光施設で、わざわざ個人で行くか!
というモンだが・・・

では、やはり登って来るぞ。


展望台階に上がってしまえばそれなりの眺望とちょっとしたベンチもあり、写真とったり休憩したり。

団体さんは5分くらいでひと回りし、すぐ降りていくらしい。
一階の混雑ぶりは98階では感じられない。

どうせ、私はヒマなのでかなりゆっくりさせていただきました。

一階に降りれば格好の時間。
賑わっているフードコートで台湾風標準定食風を食す。

肉汁掛けご飯、ゆがき青菜の甘辛タレ、牛肉煮込みスープ。
私の口には会うようだ。



午後、少し天候が回復し、ついでに九扮(キュウフンと読んでおく、この字はShift-jisでは出ない)に行く気になる。

台北のほぼ真ん中のMTR駅「忠孝復興」駅で九扮行きバス停を探す。

最終的に交差点のどこかの角で九?行きバス停発見。
同時に乗りあいタクシーの客引きにも発見されてしまう。

「バスなら1時間50分、タクシーだと40分」というので乗りあいタクシーで了承。
バス105元、タクシー5人そろえば一人200元。
実際はそんなに時間の差は大きくない。

相客待ちの間、バス停には日本人女性小グループの観光客が次々と。
客引きが声をかけるが、この方達は頑として「バスで行きます!」と宣言する。

今、参照した旅行案内には『タクシーのおじさんからしつこく勧誘されますが、時間がない場合以外は無視しましょう。』とかの注記がある。
多分、そのような案内を心に銘記して旅行してらっしゃるのだ。

もちろん相乗りタクシーには少々それなりのリスクはあるのだが。

しかし、今回はタクシーの方が早くて楽だった。
満員のバスがキュウキュウしながら九扮への坂を無理して登っていくのを見るといつか事故が起きるだろうと思わざるを得ない。

しかし、タクシーの相乗りで一緒になった日本人カップル+赤子がうるさくて多少閉口。
夫が「宮崎駿サンはこういう島の景色が好きなんだぁ!」とか言っている。

後で調べてみると、「千と千尋の神隠し」のモデルになった土地という噂が広まり、日本人観光客が急増中」らしい。
スタジオジブリではこの噂を公式に否定しているのだが、もう遅いよ。
私の持っているマップル版台湾でも「千と千尋の神隠しのモデルという噂もある」と大大的に紹介されている。
多分、あと少しで町の入り口に「千と千尋の噂の町・九扮」という看板が立つハズだ。

旧日本統治時代の金鉱だったが、永らく放置されているあいだに古色が付き、レトロスペクチブな観光名所にのし上がってきた町らしい。

基隆港の入江が臨める細い坂道の町。
迷路のような路地には現在はにぎやかな観光露店風の店がぎっしり。

ヒマつぶしには店を冷やかし、茶店で海をながめならが茶をのみ、とかでいいんだろう。

しかし、こういう観光地で一人旅というのはなんだか間がもたないのはしかたがない。

写真とってもしかたがないのだが、ソレしかやることはない。







観光コースから外れた町並みは静かだったのだが、一歩露天街風迷路ルートに入ると:


またも雨の気配があり、本来なら提灯満載の夜景が売り物らしいのだが夜を待たず、たまたまやってきたバスにのって台北市に帰還。

予定通り、ホテル近所の夜市でブラ歩きながら食事。
夜、もう一度町に出て夜遊びに・・・
この辺りから前回の記述と少々重複。

日本語のブログ情報で調べた夜遊びスポットに行き、まだ本格的営業時間ではなさそうな店内でママさんにシステム・料金を教えてもらったのだが、何と私の予算ではどうにもならないようなテーブルチャージで先ず10000元といわれ・・・その他いろいろ総額で・・×。
そのくらいの予算があれば難波で十分豪遊できるぞ!

どうやら不発。 このあとすごすごと基隆川の遊歩道を戻り、それでも思い直して町の「健康養生館」に入ってマッサージと繋がることになるのだが。

「一人で遊ぶ」のもなかなかむつかしい。
しかし、不発であっても失敗しても一人なので気は随分楽なのだ。
どこでどうなろうと、一人で適当に処理すればいいだけだ。

楽しみを求めてだけ旅行に出るわけではない。
むしろ、どうしょうもない孤独感や、無力な自分の人間としての惨めさと相対するために出る旅もある。

            旅に病み、夢は枯れ野を駆けめぐる

というようなお方の「旅」とは単なるレジャーではないだろう。
旅で人生そのもののと相対するのか。

私は死に場所を探しに旅をしているだけで。
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