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[台北で #2]

台北で #2 週末温泉夜市記(3)

2015/12/20(日)1:19
12月13日(日)
先ずは適当な朝食場探しに。
本日は昨夜少々探索した道路向こうの中山・林森地区を歩いて見る。

ふとしたところに廟。
日本の辻にある道祖神くらいの頻出度だが、なかなか立派でカラフル。
こちらは商業地区で日曜朝には人も少なく、適当な露天食堂はみつからない。

結局引き返して道路を渡り、昨日と同じ朝市露店に行く。

昨夜の歩き食いがまだ胃に残っていて少々かったるい。

粥を食べたい、とかおもっていたら丁度白粥を出す露店がある。
迷わず横のプラスチック椅子に座り込んで客になる。
白粥と適当に選んだ豆腐煮物野菜・豚角煮等。

やはり朝食には露店だね。

― さて、本日最終だけどどうする?
   MRTで逆の端の象山からロープウェィで「猫空」、茶館でまったりし、帰りに台北101の一階のフードコートで小籠包とか?
― いや、ワタシはやっぱり温泉がいい。
   昨日の露天温泉もあわただしかったけど、今でもつるつるしてるし・・・
― じゃぁ、陽明山にバスで行くか。

リュックに荷物を詰め、ホテルをチェクアウト。MRTで士林に。
快晴、こうなるとなんだかやはり夏の雰囲気がある。
晴れた日曜日のMRT車内にはリュクッサク姿も多い。

士林MRT駅を降りると道路沿いにバス停が並んでいる。
運行表の行先を確認し、「陽明山」行き111 番を待つ。
すると目の前を別の会社の「陽明山」行きバスが通過していく。
あわてて追いかけたり、別の会社のバス停を別の街路まで探しに行ったりするが、今度は111番が目の前を通過、あわてて走っていって乗り込む。
結局「陽明山」行きは2社のバスが頻発していて5分も待てばどれかが来るようだ。

バスはほぼ満員。
あわてて飛び乗ったので行き先を確認する必要がある。
「往陽明山?」と手帳に書き、前で喋っているおバさんに見せる。
このバスでいいようだ。

士林をでると程なく登りの山道になり、途中台北市街が一望できるようなポイントもある。
一応終点の「陽明山第2駐車場」まで行って下車。

あわてて飛び乗ったので料金が分からず、運転手に尋ねると指3本。
うむ、一人30元かそれとも二人で?
後に人が待ってるようなので取りあえず50元を料金箱に放り込む。
おつりが出るか、追加してくれ、とくるか?

しかし、おつりもでず、追加のそぶりもなくそのまま下車できてしまう。
まあいいか。

でも下車停留所を間違えたようで、ここは温泉街ではなく国家公園「陽明山」の入り口のようだ。

ちょっとした休憩所で資料確認していると、後ろに丸丸と太った大きなリスが遊んでいた。
小型の猫くらいの大きさだが、さすがに動きは素早く木から株まで飛び移ったりしていた。

バスの中で少し話しかけられたおジイさんと合流、少々困難ながらも情報をいただく。

この世代は日本語を喋れるのだ。
しかし老齢故か年月の経過故か、そんなにスカスカコミュニケートできたわけではない。
それでも何とか必要な情報をいただく。

1)ここは国家公園でハイキングの起点。温泉があるのは一つ手前の「陽明山」停留所。
2)バスは市内均一料金15元

そか(^^;
歩いてでも戻れそうな距離だが、バス料金も安い。45円くらいか。
一駅だけだが次のバスで戻ることにした。

陽明山下車。

駅前にあった簡単な案内図で大体の見当をつける。
中央にあるのは公園。
その周囲に施設が点在しているようだが「温泉街」という程の規模ではない。
公園にそって「男浴場」「女浴場」というのがある。

「浴場」に行ってみると小規模な公共浴場らしく、あいにく開館時間ではなかった。
午後の開館は1:30からとなっている。
では、どこかで先ず昼食を。

サギの向こうが「女浴場」→
外からちらりとマッサージをしている方が見えた。

ぐるりと公園の周囲を回ったが、店屋は殆どない。
公園下あたりの一角に露天食堂数軒営業中発見。

名物「新鮮海鮮麺」が売りの店に入る。
丁度お昼時でほぼ満員の盛況。
丁度出ていったばかりの客のテーブルが空いたので着席。
はきはきした店主の息子が注文を取に来る。

私はもちろん「新鮮海鮮麺」。

ヨメは、というと、「やめとき、みっともない」と制止するのだが、ヨソの客の食べている料理を見に行き、これ!と指で指し示すという不作法をやってのける。

で、出てきたのが具掛け飯。
え、これって?

念のため、息子を呼んでこのご飯の名称を手帳に書いてもらう。 「乍醤飯」。つまりいつも注文して食ってる「魯肉飯」と同じじゃないか。
でっかい煮抜き卵が乗ってたので別の料理と思ったらしい。

新鮮海鮮麺は露店最高値100元だけのことはあり、海老・貝・魚・肉その他具材が二個ずつ隠れているという豪華米粉汁麺。
屋台露店にも関わらず、味は上品なさっぱりした薄味。
やはりあいかわらず美味。

「ああ、おいしかったぁ・・」と出てきたヨメに後から息子が追いかけてくる。
リュックサック忘れてますよ(^^;


快晴の青空の陽明山公園。
まだ1:30にならないので、案内図で目ぼしい建物を見学に行く。

国際大旅館!!
まあ、例によって中華風誇張表現で、家族経営の中小宿泊施設。
表の看板に温泉・食事・宿泊とあったので玄関カウンターで「日帰り入浴できる?」と英語で尋ねてみる。
横からでてきたおネェさんが旅館の宿泊料金の説明をしてくれる。
3時間900元とかの標記もあり、そのテの利用も可能か?
あまりラチが空かないやりとりをしていると、奥から女将風が出てきて「温泉ですか?」と日本語でにこにこと。
「はい、そうです。」とこちらもにこにこ。

一人120元。
支払って靴を脱ごうとすると「そのままで」。
玄関のたたきを靴のまま上がり、奥の風呂場まで。

浴場入り口にロッカー(無料)があり靴箱と後ろ側に湯上り休憩室。
大体、要領が呑みこめたところで男女別の浴室へ。

旅館の浴室としても狭い方のようだが、紛れもなく緑色の硫黄泉。
かなり熱めで壁に「5分以上は浸からないように!」という(多分)張り紙。

先客数人がいたが、浴槽横の待合イスにじとーっと座って時間を待っている。
台湾の温泉は「浸かる」だけで身体洗いはない。
もっとも水着着用が多いので身体を洗う意味もないか。
この旅館では狭いがシャワーブースがあって、シャンプーとボディソープが置いてあった。

成程、これが陽明山の温泉か。
一度軽く身支度して、休憩室に行き雑誌を見ながら時間待ち。

「日本女優波多野結依」の記事がトップの大衆写真雑誌。
波多野結衣さんが台湾映画に合作出演という内容。
「日本AV女優社会的地位不当的低」等。

再入浴後、サービスで付いてきたミネラルウォーターを飲みほしているとヨメがやっと出てくる。
これで陽明山の温泉、きっちり入れましたね。

バスで市内に帰還。

MRT士林駅ホームから外を眺める。
まったく夏のイメージで、影にはいると吹き抜ける風が快い。

台北駅地下街で寿司のばら売りバイキング。ヨメの夜食用。


台北駅バスステーションから国光バスのシャトルで桃園空港へ。

ここで優雅に私は会員になっているビジネスラウンジで夕食にする予定だったのだが、トランジットエリアのラウンジ階半分ほどが工事中で閉鎖中。
再入国し、別のターミナルのラウンジに行くほどの時間の余裕はない。

結局、ヨメの買った寿司をベンチで食べ、トランジットエリア内のフードコートで定食。

いや、このポークチヤップ定食もまずまずの味。
そんなに高くもないし。

搭乗時間になり指定ゲートに。
ところが、というか例によってというか、ピーチアビエーションの帰国便搭乗時間が大幅に遅れ気味。
ピーチは飲み物も有料なので、待合室に釘づけになっていると次第に喉が渇いてくる。
やっぱり飲み物買って来ておいた方が?
そだね。

とっくに搭乗時間は過ぎているのに空港内を走って売店を探しに行く組が続出。
結局、どこかの食堂で100元だったっけかの暴利ミネラルウォーターを買って駆け戻るハメに。

やっと搭乗、滑走路へとタクシング。
しかし、突然フラップ操作で「グギギィ」という異音が。
「おいピーチ、アブラ注したんかい?」と思わず私。

この冗談ヨメには受けたのだが、外国人機長の方は真面目に受け取ってしまったようだ。
機体がタクシングをストップし、突然機長アナウンスが。
「機体点検のため、一旦メンテナンスエリアに戻る。詳しいことが分かり次第・・・」云々。

都合2時間ほどの遅れで再出発。
しかし、まだ「ギギィ」という異音が残っているんだが、ピーチ、大丈夫なん?

←「これでいよいよ三度目の正直か?」とほくそ笑むヨメ。


でもこれでどうにかなれば、結局ホクソ笑むのは一人残った87歳のおバアちゃんということに。
「長生きしたモンが勝ちや、ふへふへふへ」という笑い声さえ聞こえてくるような(^^;


12月14日(月)
実はこの日が私の公式な誕生日である。
誕生日を海外で、というのは過去にもあったのだが、誕生日になった瞬間に空の上というのは初めてだった。

12時30分関空着。
もう私の奈良居宅には帰れない時間である。
一時間に一本3時まである関空交通の大阪駅行きのシャトル便にて大阪のヨメの実家泊。
ピーチ台北便の最終便を利用するには大阪に個人エージェントがないとヤバいですよ(^^)v

月曜日朝。
おヨメちゃんは何食わぬ顔で会社に出勤。

私は最終目的地奈良目指し、なぜか難波経由で新世界。
最終便が遅れた時の大阪仮宿泊所候補のワールドスパをちょいと見学に。

え、本日キャンペーン料金1200エン?
ということで、アジア台北の温泉二カ所に加え、三日目はヨーロッパの温泉各種を試すこととなる。










もちろん、こうなると帰宅便は大幅に遅れ、新世界脱出はまたも深夜の予定(^^;
(台北で #2 完)

台北で #2 週末温泉夜 .. →[ヴェトムで暮すということ]