ホイアン幻想  .. [中部ベトナム無宿 index]  ホイアン迷走 ...

  ホイアン妄想 


’18 2月20日(火)
夜半から悪夢が続く。
最近では必ず肉親が出て。不条理な運命的な・・・なぜかわからないが、原因さえわからんが、不条理な怒りが湧きあがる。母はおろおろして・・いや母ではない。
Sか。初登場。
そのTraitres yeux・・・

朝8時、朝食をとりに階下へ。

外のテーブルで・・しかし「休日で店が開いていないので・・」とか何とか。
照れ笑いをし、悪ガキっぽい弟がバイクで買いに行ったきり30分も待たされる。
まあいい。なにも予定はないし。
待つあいだに姉と少ししゃべり、ついでに22日(木)朝10時のダナンへのシャトル予約。
200VDN

一昨年とほとんど同じ朝食。これが80VNDか・・
まあどうでもいいいが・・・

一昨年のような訳にはいかないが、とにかく自室で過ごせる形にはなった。
もうしかし自足感はない。
ただの暑苦しい生活じゃないか・・・

11時、自転車を借りてクアダイビーチに・・

下宿のすぐ横の抜け道から広大な水田の畦道へ・・・
晴天で風がすずしい。

やっと今回ここで何事かの満足感が。
水牛とココ椰子の並木道。





言わばここが世界で一番私には・・
・・・ひとりで、のんびりと・・
・・・木陰て寝転んで心理的回復を試みる。

しかし完全には旅行モードになってくれぬ。
外の景色はすべて内部が作り出したものだ。
一昨年と同じ光景、しかも夏らしい空と風もある。
しかし心にはなにかが引っ掛かったまま・・・。

ホイアンへのもたれ掛かりの甘えか。
自分への過信か。
世界中どこででも暮らして行ける、と?
外国人としての方が生きやすい、と?
うそつけ。どこに行ってもおなじだよ。
広漠とした心で、もうどこにも居るところはない・・と。


朝の夢が引っ掛かる。
どうしても折り合いが悪い肉親・・・不条理な逃れることのできない人生の。
Sはかけがえのない・永遠に消えてしまった人生の、一瞬のAposieだったのか。



快晴のホイアン郊外クアダイビーチを走る。
以前は快感だった。
世界の果で・・・
Au bout du MONDE  (本当にビーチの一番端に仏語のこの名のカフェがある)

しかし今は。


ここが「世界の果て」     "AU BOUT DU MONDE" ↓

ヨメから電話。
打ち合わせどおり、ベル音だけでこちらからスカイプで応答。
「なんとか旅行気分にこぎつけた」と返答。
この土曜にでも一件事務手続があるかも。
今、私はソチラにいるべきだったのか。

川縁の橋下レストランで焼きそば+ビール。


結局前回とまったく同じところで同じことをしているのだが・・・

私の内側は同じにはなってくれない。

一時間ほどしてまたココ椰子並木を帰る。
が酔いが治まらずよろける。
もういちど寝そべって時を稼ぐ。

体力はまだあるとして、心臓脈拍や肩凝りがひどい。
昨夜も雑貨屋の棚下から立ち上がろうとして立ちくらみ。
もう自分を過信できないのだ。

ゆっくり大回りし、畦道を抜け、一昨日発見に失敗したLePavillionホテルの橋に出る。
道路より奥まったところまでのエントランス道がありその奥だった。
口コミはよかったが、ホイアンホテルよりは少々格下の印象。
プールが道路から見えるサンシャインホテル系の作り。
あまり魅力はない。
町筋を帰るが、相変わらずの騒音交通渋滞。
近所のオープンカフェでコーヒーを注文するが、もうあのベトナム様式ではなかった。

・・・なんだか肩透かしの。

     
     妄想のホイアン・・・

夕刻宿に戻る。

あとは夜食だが・・
タブレットの充電があまり進まず、時間待ち・・気分ものらず・・
結局タブレットをもたず、ハイバーチュンのいつものオープンカフェで手早く食うことにして手ぶらで外出。
しかし、夕刻コーヒーを持ってきた女の子が夜は食事メニューはないとか。

しょうがない・・・このまま旧市街まで?
アルメニティホテルの前で屋台のバインミー屋。
しかしなぁ・・
バイバーチュン通りを歩いているとバイクの騒音で次第におっくうになる。
・・・バインミーでいいか。
と引き返す。
屋台には3人が並んで待っていた。
私の番になると、オバサンがなにかいう。
・・これでおしまい?
そか。

昔食ったガレージ食堂をアテにしてそのまま歩く・・・
そこにはなかったっが、同じような簡易食堂があり入る。
入口の屋台のおニイさんがにこにことして「フィニッシュ!」という。
そか・・
めんどくさい。

市場の裏通りに少々けばけばしいバー風があったのを思い出してそちらの方へ。
「ALOHA」は開いていた。

普段なら入らないミラーボール電飾の店だが・・

しかし入るとただの喫茶店だった。
しかもアルコールの気なし。

ピザとアイスコーヒーを注文。
こんな住宅街にまずまずの規模で営業している。
値段の割りには小さいピザだが、その分量で良かった。
ビールがないのは残念だが悪くはない店。
地元の高校生・家族あたりの溜まり場風。


ふと、そのあたりへの妄想の気配・・・
・・・これか。
・・・今の私に決定的に欠けているのは。
カフェやSPAの女の子と知りあい、少しだけ別の人生への通路を。

もうそのような好奇心と忍耐と自分への許容力は残っていない。
今正直に認めるならば、日本でヨメといつものように喋っている方がよほど・・・

 ホイアン幻想  ..  ホイアン迷走 ...