高取城趾 天理ダム・やまなみロード

 明日香・高取城址 [奈良]


'11 12月4日(日)
12月4日(日)
本日は新しく開通したか、当方が新しく発見した近在の道を走る企画にする。
 
出発地点天理市福住近郊の秋
初夏の頃に一面真っ青な稲作地を撮影した場所だが、すっかり秋色。
しかし曇天で色はくすんでいる。この近在では12月初旬が一番色数が多いようだ。
寒くなければ晩秋の頃が一番おトクなツーリング季節で、普段は別になんでもない近所の道でも、ときどき思わずバイクを止めてしまうくらいの見事な秋色になっているところがある。
 
福住より旧R25で天理に下る途中、天理ダムの上方に新しく舗装農道が開通していた。
一体どこに到達しているのかと想像する楽しみがある。
結果、思わぬ場所に出、見慣れない新しい光景に茫洋となる。・・・・
しかし、私達の世界は狭いのだ。ブラックホールを通じて見知らぬ宇宙に連なっているハズはない。
よく見れば笠山荒神さん門前の笠そばに通じる道路の延長だったのだ。
しかし、方向感覚が戻ってこない間はいつもの見慣れた光景も新しい世界に見えるのである。
この現象を「猫町感覚」と私は呼んでいる。(萩原朔太郎「猫町」より)
このような脳内ツーリングを楽しむことが詩人の感性というものだ。
「笠そば」の駐車場
 
野菜直売場でヨメが小芋の袋一個を買うのに小一時間かけている間に、我々のバイクの周囲にもバイクが集まってきていた。
ちょいと勾配のある始末の悪い場所で、思わずつられて駐輪しに来た3名の女性ライダーグループは駐輪時のバランスが取れず、三人がかりで一台のバイクをバックさせていたりする。
 
駐輪するのは簡単だが、出すときに苦労する場所は多いのだ(苦笑:前回参照)。
 
笠から広域農道を伝い定石どおりに宇陀まで走る。
この間に完全に天気が快晴に落ち着き、絶好のツーリング日和になった。
 
宇陀市「あきののゆ」より向かいの老人施設方向
 
トイレと売店の試食と試飲で適当休憩地。
下の道の駅よりはよほど気持ちよく休憩できる。トイレだけなら道の駅が便利だが。
 
ここから宮奥ダムを経由し、1昨年開通したトンネルを抜け、吉野に向かう県道37号を突っ切り、そのまま昨年開通した談山-明日香線を登る。
 
本日は談山神社→明日香→高取城址という大和の秋の名所を新道だけで結んで走行する予定。
談山神社へと登カーブを2・3回回ると車列渋滞に出くわす。
しばらく待ってもラチがあかないので、失礼して車列を中央車線から追い越させていただく。
神社のメイン駐車場が満車札止めになっていた。
大型の観光バスが道を塞ぎ、その先の明日香に向かう車も停車する以外にない状況だった。
さすがの秋の有名観光地。
こちらは車列をすいすい追い抜き、バイクのステーに立ち上がってチラリと神社ウラ山の紅葉を鑑賞し、そのまま明日香への坂をくだる。←「ナンにもみえんかった!」(ヨメ)
談山ー明日香線のカーブの途中から秋色の明日香村が鳥瞰できる。
今年の正月にカーブで雪を踏んでおコケになった場所でございますねぇ→ヨメ
 
明日香村の外れ私的昼食ポイント諸車進入禁止公園(仮称)着
みごとに落ち葉だらけであるがゴミのひとつもない、よく管理されている公園で、なだらかな丘陵に上がればいくらでも昼食スポットがある。
 
快晴で気温も暖かめだが、秋色にくるまれていると気分も暖かくなる。
 
 
 
 
ここで今週の野外昼食。
メインはカップヌードルとオニギリ。
飲み物は?
お茶にするか。
あ、カップヌードル一個入れるの忘れてきた。
とか、なんとか。
 
ここ、諸車進入禁止だし火気厳禁公園なんで、あまり大げさに騒がんように。
 
無料トイレも近くにあり、毎日清掃されていて清潔。
さすがは天下の明日香村ですねぇ。
ここから県道15号の途中の農道に折れ、のどかな村内をしばらく走ると、やっぱりというか、目論んでいた国道169のバイパス壷坂線に出る。
先週の夕方一人で探索した道だ。
 
これで宇陀から壷坂まで、よく整備されたのどかな道伝いにストレスなくツーリングできるというものだ。
 
ただし談山神社手前は紅葉シーズンの渋滞注意だが。
 
 
紅葉ごしに覗き込む壷坂寺↓
こんな山の中に大きなお寺、反対側には馬鹿でかい観音様が!
ヨメは初めて来た風なことを言うが既に一度は来てるハズなんだが。
まあ、どこに行ったのかもう分からんくらい走りまわってるってことだ。
早くこのバイクのカテゴリーの記事、HPに移動させて地名ごとの索引でもつけて検索できるようにしないと。
 
最後の目的地、晩秋の高取城址。
城の石垣に腰掛け遠くの吉野やその向こうの山の連なりを眺めぼんやりと過ごす。
ちょいと下の木が邪魔をするのだが、とにかく奈良盆地周囲の山並みは全部見ようと思えば見えないことも無い。宇陀の山山や三重の高見山、吉野山系と金剛・葛城の大阪府域の山並み。
 
で時刻も先週と同じ金剛山に夕日がかかる頃となり、そろそろ帰る準備をする。
実は登城中下の駐車スペースから急な坂道にとっかかる階段一段目で脛を痛めてしまったのだ。
立派に「変形性ひざ関節症」(藤井整形外科診断)となり、こちらは老化のレベルが一ランク下ることになる。
 
もう二年間続けてきた30分のランニングをしちゃイカンのだ。
階段はいちいちヨコむいてジジババ登り。
 
とするとやはりアレが最後の紅葉だったかBMI値22.6。
 
そう思うといつも謙虚な自分が愛しくなり、前前回の自己顕示記事に数値資料をスキャンして乗っけておいた(^^; 
元来室内自閉的非肉体派にしては、何と言う筋肉量を誇る肉体だったのか。
 
    於高取城址絶唱
 
     国破山河在
     栄枯盛衰荒城月
     昔光今何処
     富士山麓鸚鵡啼
     一夜一夜人見頃
     嗚呼西向侍小的月   ←分かち書きするほどのモンか!
 
ヨメは例の足場の悪い駐車スペースにやっと停めたバイクを自分で方向転換することが出来ず、私が10メートルほど下の安全舗装地帯にまで運転していった。
これから先、いつまで二人でバイクに乗ることが出来るんだろうか。
 
 
毎回、これで最終になるのかな?とふと思いつつ懲りず出かける終の日々。
 
 
 
 


origin: [近在の秋景色 (2台)] 2011/12/7(水) 午後 4:20
高取城趾 天理ダム・やまなみロード