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[サラエボから東ベルリンへ]

 ウィーン(2)


'01 1月29日(月)
朝のウィーン。
エントランスの奥に朝食室。
小部屋に別れているがそれなりに奥行きがあり、夜に到着した昨日のイメージよりはきっちりとしたホテルの印象。
三ツ星相当の標準的なヨーロッパの中堅ホテルで室内の調度やサービス人の身のこなしは流石に古都ウィーンだけのことはある。
これまで安宿、もしくはビジネスホテル系列しか投宿していない私には少々格違いのくすぐったい居心地だったかも(^^;

食後、とりあえずホテルの向かい側の公園を散歩に出る。

え?それ、シューベルトさん? ・・・
あわてて地図を確認。
なんと、ここはあの「ウィーン市立公園」だったのだ。
ホテルの住所はもちろん確認してやってきたわけだが、単に「市立公園」ではありふれた名称すぎ、何も記憶を刺激することはなかった。
もとより、今回の旅行ではウィーンは単なるトランジットで何も観光的な目的は想定していなかった。
つまり、なにも知らず、”あの有名な”ヨハンシュトラウス像のある名物公園の目の前のホテルにたまたま投宿したということだったのだ。

ちょいと我知らずはしゃいでシューベルト像の前でカメラを構えていると、通勤途上とおぼしきサラリーマン氏が声をかけてくれた。
”シャッター押しましょうか?”

と、いうことで(^^♪
相変わらず寝惚けてぼやけた顔だ(^^;

私は当然ながら学生時代に訪れ、この公園の裏口あたりにヨハンシュトラウス像があるのを知っている。
道すがらウィーン所縁の大作曲家の像もそこここに。

おや、ブルックナーも。

もちろんヨメにはこの方が誰だか分からず、もっと分からんハトにも頭からフンをぶち掛けられて。
さて、これですね。
この像は必ずヨハン・シュトラウスのレコードのジャケットに印刷されていて、流石のヨメも「あ、これね!」と一目でこの方の出自をご理解になった様子。

せっかくなので、記念写真数枚(^^♪

これより18年後の2019年に再びウィーンを二人で再訪、この時もウィーンは東欧へのトランジットだったのだが、やはりこの市立公園を訪れてこの像に再会したわけだ。

しかし時代と季節は大きく変わっていて、夏の公園には単に休憩や散歩をする市民で賑わい、ヨハンシュトラウス像もさりげなくただの公園のオブジェをやっていた。
たまに気がつきカメラを向けるのはアジア系のおノボりさんだけで。
なんとなくクラシック音楽そのものの位置もそんなところになっているのかも、とか。

朝の散歩で思わぬ儲けものをした。
一旦ホテルに帰り出直す。
本日一日ウィーン観光で過ごすことになっている。

ウィーン観光はもちろんシュテファン寺院から。

しかしえらく黒いな・・・2019年ではもっと白かったような気がするが?

ついでに、よければソチラの写真も乞参照 ⇒ 「ウィーンのカフェで

ツーリストインフォーメーションで”バーデン”について尋ねる。
しかし”よく知らない”とか。
私もよく知らないのだが、とにかく”バーデン”行きの市電はオペラ座前から出ているようだ。

”バーデン”なら例のクーアハオスのことだろうが、ウィーンにそんなところあるんだろうか?
多分、ヨメがU-TUBEか何かで・・あ、U-TUBEは当時は無かったか。

遠くから見れば立派な”とぐろ巻き便”像。

本当は疫病コレラの記憶モニュメントで、下痢便ではこうはならんだろう。
2019年に見た時には思い出せなかったのだが、後でこの2001年写真の中にあるのを発見。
記憶は無くなり、生きた時間も消失する。
記録しなければ・・・

コールマルクトから見えるシシィ博物館。
この構図は絵葉書的定番らしく、ネットで検索すると殆ど同じアングル写真が即見つかる。
実は当時の記録はお座なりでアテならず、今旅行記を作成しながら場所の特定はGOOGLE レンズやGoogle Earth で検索し、確認している。
絵葉書的写真撮るだけなら旅行に出る必要は全くない。

今でも市内で見かける乗用馬車。

ウィーン大学構内。
ここは学生時代の1983年に来ていたので、ずかずかと侵入。

後にフライブルグ大学の夏期講座に参加し、ドイツの都市の大学(学食)巡りもよくやった。
ヨーロッパの大学は単なる学校ではない。

ホーフブルグ宮殿。 ヨメの顔、もう少しぼかすか(^^;
実はこの宮殿、明日は銀行になることになる。

典型的なヨーロッパの都市の路地。

さてそろそろ昼食に。
カフェ「モーツアルト」で食事。
ゆったりと礼儀正しいウエイター。高い目だがおいしく食事。

国立歌劇場前の老舗。
典型的なウィーンのカフェ・・・

かなり有名らしく、現在のクチコミを見ると「夜なら並ばずに入れる」とあった。
前回の再訪で、有名カフェ2軒を訪ねたら長蛇の列だったのを思い出す。
この時はソコまで満員ではなかった。
オフシーズンだったからか。

街角の広告塔。ウィーンフィルのコンサート案内。

午後から”バーデン”に行くことにしてホテルに一旦もどり、水着を用意。
とすると、当初からウィーンで水浴する計画だったのか。
”バーデン”はウィーン近郊の町の名だが、そのクーアハオスの名称でもある。
ホテルには地下鉄で戻った。
ちょっとした地下街があり、取り澄ました寒気の地上ではなく人々が群れるピザ屋マクドナルド等あった。

オペラ座まえから路面電車でバーデンへ。
路面電車なら機械的に”市電”と思ってしまうところが私の年齢か(^^;

Baden bei Wien 公式HPより
当時はクアハオスとは何なのか具体的にはよく分かっていなかった。
2019年ウィーン再訪では直ぐにブダペストに行き、老舗の温泉宿に宿泊したが、この中欧あたりは温泉地ということでも有名らしい。
まあ、温泉プールなんだろう、とかいうイメージだった。

入ってみると広大な施設でプールはもちろん、二階には小部屋があり診療室や個室もあった。
とりあえず水着に着かえプールに。
温泉プールのイメージとは程遠く、冬場なのに生ぬるく、とても長く浸かっていられない。
二階の小部屋に暖房が入っているところがあり、しばらくソチラで休憩。
まったく「温泉浴」の感じではなく、見事に期待は外れてしまった。
日本語では「温泉」だが、ヨーロッパでは「冷泉」のこともある。
ここは医療用水浴場という感じ。
何だかよく分からんまま、一時間くらいで退場(^^;

近くのカフェで休憩。

ウィーンのカフェは新聞等を読む場所でもある。

新聞を読むマネをするヨメをあきれて眺めるご婦人の目付。
逆サマじゃ!

市電で市内に帰還。
夕食は地下街で見かけた立ち食いピザを2枚仕入れ、ホテルに帰って食す。

up:2025/2/26(水)1:53
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